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オープン3か月で坪月商56万円の渋谷『HUIT』。「ストーリーのあるワインと料理」で客の心を掴む

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『HUIT』を手掛ける株式会社Pine代表の松原幸範氏

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空前のナチュラルワインブームが起きている今、ナチュラルワインだけに頼らず、イタリアから直送するワインをメインにビストロ料理を提供し人気を博しているお店がある。それが渋谷百軒店に2024年8月にオープンした『HUIT(ユイット)』だ。オープン3か月で坪月商56万円まで急成長させている。ワインを“売り”にする飲食店が飽和状態となっている現在において、どのような戦略で挑んだのか、『HUIT』を手掛ける株式会社Pine代表の松原幸範氏に話を聞いた。

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10坪で店内26席、暖かい季節は外のテラス席も含め30席ほどとなる物件を月額35万円で契約できた『HUIT』

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グローバルダイニング『権八』出身者が35歳で独立し、イタリアンビストロに挑戦

松原氏が飲食業界で働く楽しさを知ったのは、学生時代にアルバイトをしていた池袋のバーがきっかけだ。当初はバーテンダーを目指そうと考えていた松原氏だったが「この業界はいつでも戻ってこれるから、いろいろ挑戦してきなさい」と諭され、大学卒業後は広告代理店業を行うベンチャー企業へ就職した。営業などを経験したが飲食業界で働く楽しさが忘れられず、2年ほどで退社。その後、知り合いのワインバル立ち上げに関わった後、「手伝ってくれないか」と声をかけられて『権八 西麻布』で働くこととなった。

「元々南アフリカへ1年間留学しようと思っていました。そのため『権八 西麻布』に誘ってくれた社員の方へは『1年だけ働くつもり』と伝えていたのですが『1年働くなら社員でやればいいじゃん』と促されたんです。そしたら職場で今の嫁と出会って結婚したりして、結果的に10年もグローバルダイニングにお世話になっていました」と松原氏は笑う。

30歳までに家を建て、妻の欲しいものを買い、エリアマネージャーや路面店の経験を積む、など目標を立てていた松原氏。順調にそれらの目標を達成し、30代になってからは「次は何をすればいいのか?」とモヤモヤする日が続いていたという。

そんなときに同僚から「お前これから何やるの? やらないなら俺が店をやるから月100万円で雇ってやるよ」とけしかけられたという。「そのときに自分の中で火がついて。『自分のお店をやろう』とすぐに行動し、35歳になるタイミングで『HUIT』を出店しました」と松原氏と振り返る。

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中森りほ

ライター: 中森りほ

グルメ系ウェブメディアの編集・ライターを経て2017年よりフリーライター&編集者として活躍。『食べログマガジン』『Web LEON』『Numero.jp』などで、グルメや旅記事を執筆中。