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下北沢で坪月商50万円超の居酒屋『啼寅東京』。異業種出身オーナー率いる「新時代のもつ焼き店」

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写真左から、『啼寅東京』を運営する大江美穂子氏、研輔氏(写真提供:『啼寅東京』)

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コロナ禍の2021年にオープンし、3年目を迎えた『啼寅東京(テトラトウキョウ)』。地元住民から“SNS映え”を狙う若者まで、幅広い世代から支持され、坪月商50万円を超える人気店だ。異業種から転身した経験を持つ店主の大江研輔氏に、店づくりのポイントについて伺った。

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人生は一度きり。悔いなく生きるために飲食業界へ転身

ここ数年飲食テナントを含む商業施設が続々と登場している激戦区・下北沢で坪月商50万円を弾き出している『啼寅東京』。

「『テトラ』はギリシャ語で数字の4を表す言葉で、4本脚の動物という意味もあるそうです。牛や豚など、4本脚の動物をメインに扱うこの店のコンセプトにも合うなと思って付けました」

店名の由来について、そう説明する大江研輔氏は、東京と名古屋での会社員経験を経て35歳で飲食業界に転身している。その理由を尋ねると、「ちょうど仕事で悩んでいた時期でもあって……。どうせ人間は働かなければ生きていけないのだから、自分がやりたいことで生計を立てたいと思いました」と話す。

明るく開放感のある外観。窓の格子が程よい目隠にもなっている(写真提供:『啼寅東京』)

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飲食業の中でも居酒屋業態に決めたのは、もともと居酒屋を飲み歩くことが好きだったから。当初は焼鳥店を志していたが、ある店で食べたもつ焼きのおいしさに感動し、もつ焼きの店をやろうと決意。焼鳥と比べて扱う部位が多く、バリエーションが楽しめる点も魅力に感じたという。一念発起して上京し、調布の名店『もつやき処 い志井本店』で一から技術を学び、店長も務めた。

「東京に出てきたのは、名古屋で食べたもつ焼き店が『い志井』の系列店だったことと、サラリーマン時代に住んでいた下北沢が気に入っていて、いつか自分の店を持つなら下北沢がいいと戻ってきたんです」

店を構えるのは、下北沢から三軒茶屋方面へ向かって5分ほど歩いた住宅街の一角。界隈に詳しい人なら、人気カレー店に隣接しており、以前はお好み焼き店があった場所だと聞けば、すぐにわかるだろう。

ひと昔前のもつ焼き店といえば、赤ちょうちんが下がる老舗だったり、店内の様子が窺えず一見客が入りづらい“ディープスポット”といった印象も強かったが、『啼寅東京』はガラス張りで開放感があり、一人でもふらりと立ち寄りやすいカジュアルな雰囲気が漂う。

焼き場の前にはカウンター席を設置。一人客もよく訪れるという(写真提供:『啼寅東京』)

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「内装は神社や仏閣をイメージして作ってもらいました。入り口に飾った欄間は大工の弟からもらったものです」と大江氏。

開業当初はビジネスマンをターゲットにしていたが、初めて下北沢の街を歩く20代をはじめ、長年このエリアで飲み歩いている60~70代、さらにはファミリー層まで、多様な世代が集うという。

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河西みのり

ライター: 河西みのり

フリーランスで活動するライター&インタビュアー。現在はソーシャルメディアや業界紙など多岐に渡り執筆。飲食店取材からレシピ本の編集、お取り寄せカタログのコピーまで“食”にまつわる分野を得意とする。